宅建業の用語集|建築物の調査

建築計画概要書とは?記載内容と取得方法

ひとことで言うと

確認申請時に提出され、建築主、建築場所、用途、構造、規模、付近見取図、配置図、確認・検査等の概要を記載した公開資料です。

登記だけでは分からない建築計画を確認できます

建築計画概要書には、建築上の敷地と建物の配置、用途、面積が記載されています。確認済証や検査済証の番号・年月日が記載されている場合もあります。ただし平面図などの詳細図面は含まれません。現在の建物と一致するかは、現地と図面を照らし合わせて調べます。

建築計画概要書が残っているかどうかの診断フローチャート

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中古建物の建築計画概要書を取りたい
確認1建築確認を受けたのは、いつですか?
  • 結論概要書はなく、台帳記載事項証明書を確認
  • 確認2物件は、どこにありますか?
    • 結論旧市名と確認年度を伝えて照会
    • 結論区の窓口に保存状況を確認
    • 結論廃棄の可能性あり、窓口に個別確認
  • 確認3東京23区内の、延べ面積が1万㎡を超える建物ですか?
    • 結論建築担当窓口に保存状況を確認
    • 結論東京都の窓口に確認
  1. 確認1建築確認を受けたのは、いつですか?
    結論概要書はなく、台帳記載事項証明書を確認
  2. 確認2物件は、どこにありますか?
    結論旧市名と確認年度を伝えて照会
    結論区の窓口に保存状況を確認
    結論廃棄の可能性あり、窓口に個別確認
  3. 確認3東京23区内の、延べ面積が1万㎡を超える建物ですか?
    結論建築担当窓口に保存状況を確認
    結論東京都の窓口に確認
  • 概要書はなく、台帳記載事項証明書を確認

    閲覧制度が始まる前に建築確認を受けた建物なので、建築計画概要書はありません。建築確認台帳が残っていれば、建築台帳記載事項証明書を取得できる場合があります。

  • 旧市名と確認年度を伝えて照会

    閲覧と写しの交付の対象は、旧浦和市・旧与野市が昭和46年から、旧岩槻市が原則として昭和54年度から、旧大宮市が平成7年度からです。窓口には、現在の区名に加えて旧市名と建築確認年度を伝えます。

  • 区の窓口に保存状況を確認

    当時の保存期間は5年だったので、区が扱った建物の概要書は残っていないことがあります。東京都は、都が扱った大規模な建物について、平成10年度以前の概要書は廃棄済みと案内しています。

  • 廃棄の可能性あり、窓口に個別確認

    当時の保存期間は5年でした。建築確認年度と建築当時の地名地番を伝えて、建築担当窓口に個別に確認します。

  • 建築担当窓口に保存状況を確認

    保存期間は、原則として建物がある間です。確認年月日、旧地名地番、当時の建築主の名前を控えて、建築確認を扱った役所の窓口に確認します。

  • 東京都の窓口に確認

    この建物の概要書は、東京都が保管しています。都の電子閲覧では付近見取図と配置図を見られないので、図面が要るときは、原本を閲覧できるかを窓口に尋ねます。

東京23区内で平成11年度に建築確認を受けた建物は、延べ面積5,000㎡超で昇降機付きなら東京都の保管です。

建築確認を受けた時期と所在地ごとに、建築計画概要書が残っているかの判断です。千代田区・東京都・さいたま市の公式案内に基づき当事務所作成。

建築計画概要書から何を読み取れますか?

見る欄読み取れる内容重説調査での使い方
建築主・設計者等申請当時の建築主、設計者、工事監理者、工事施工者などが分かります。売主資料に残る確認申請書や竣工図との対応を調べます。建築主が現在の所有者と異なること自体は珍しくありません。
敷地の位置確認申請時の地名地番、住居表示、都市計画区域などが分かります。登記上の地番や現在の住居表示と照合し、別の建物を取り違えていないか確かめます。
用途・工事種別主要用途と、新築・増築・改築・用途変更などの申請内容が分かります。現在の用途と比べます。申請後に増改築や用途変更が行われていないか、売主資料と行政台帳も調べます。
構造・規模構造、階数、高さ、敷地面積、建築面積、延べ面積などが分かります。登記・固定資産資料・現況と比較し、未登記増築や申請後の変更が疑われないか調べます。
建ぺい率・容積率申請時の敷地面積、建築面積、延べ面積と、建ぺい率・容積率の数値が分かります。現在の指定値を確定する資料ではありません。用途地域図と自治体の回答から現在の指定値を調べ、概要書に記載された申請時の数値と比べます。
付近見取図・配置図敷地の位置、敷地境界、建物の位置、接する道路などを読み取れます。接道、敷地範囲、別棟、増築部分を現況と比較します。東京都の電子閲覧ではこれらの図面が除かれるため、必要なら窓口で原本を閲覧します。
確認・検査の記録確認済証や検査済証などの番号・年月日が記載されている場合があります。処分等の概要書や台帳記載事項証明書も取得し、交付記録を別資料で確かめます。

概要書だけでは、各階平面図、立面図、構造図、設備図、構造計算書などの確認申請図書一式は分かりません。また、概要書の内容と現在の建物が同じであることも保証されません。登記、現地、売主や管理組合の保管図面も調べます。

古い建物では建築計画概要書を取得できないことがあります

建築計画概要書は、建築確認申請時に提出され、閲覧の対象になる書類です。自治体によっては写しも交付されます。閲覧制度が始まったのは昭和46年1月1日です。建物の築年数だけで判断せず、建築確認を受けた日と所管窓口の保存状況を確認します。

建築確認を受けた時期・物件概要書の保存状況
昭和45年12月31日以前閲覧制度が始まる前のため、建築計画概要書はありません。建築確認台帳が残っていれば、台帳記載事項証明書を取得できる場合があります。
昭和46年1月1日~平成11年4月30日当時の保存期間は5年だったため、建築計画概要書が廃棄され、現存しないことがあります。所管窓口へ個別に確認します。
平成11年5月1日以降保存期間は原則として建物が存続する間です。建築当時の所管を特定し、確認年月日・旧地名地番・当時の建築主などをそろえて、保存状況を窓口で確認します。
東京都が所管する23区内の大規模建築物東京都は、平成10年度以前の建築計画概要書を保存年限経過により廃棄済みと案内しています。平成11年度は延べ面積5,000㎡超で昇降機付き、平成12年度以降は延べ面積1万㎡超の建物が都の対象です。区が所管した建物は所在地の区へ確認します。
さいたま市でも旧市ごとに保存開始年度が違います

さいたま市は、旧市ごとに建築計画概要書を閲覧できる年度が異なります。

旧市閲覧・写し交付の対象年度
旧浦和市・旧与野市昭和46年から
旧岩槻市原則として昭和54年度から。建築基準法6条1項1号・2号・3号に該当する建築物は昭和57年度からです。
旧大宮市平成7年度から

照会するときは、現在の区名に加えて旧市名と建築確認年度を窓口へ伝えます。旧市境では、対象年度が表と異なる場合があります。

制度開始時期と保存状況の公式案内:千代田区|建築計画概要書の閲覧・コピー東京都|建築計画概要書の閲覧制度さいたま市|閲覧・写し交付ができる年度

電子閲覧では図面が除かれる場合があります

東京都の電子閲覧では付近見取図・配置図等を閲覧できません。図面が必要な場合は、所管窓口に『付近見取図と配置図を含む原本を閲覧できますか』と尋ねます。

公式案内:東京都の閲覧制度

建築計画概要書の添付は不要になったのでしょうか?

2026年9月27日現在、建築計画概要書は確認申請時の提出書類です。建築基準法施行規則には、概要書等を閲覧できる制度も定められています。

国土交通省は、別紙の概要書を廃止し、台帳から必要事項を表示・提供する方式を2028年4月から実施する目標を示しています。ただし、資料には『詳細は検討中』と明記されており、まだ施行された制度ではありません。

国土交通省の資料では、過去の概要書を紙面で閲覧できる経過措置を設け、データ化も進める予定です。将来も重説調査に必要な事項は調べますが、取得方法や交付される書類が変わる可能性があります。

2010年に確認申請への添付が不要となった『構造計算概要書』は、構造計算に関する別の書類です。建築物の概要や配置を公開する建築計画概要書とは異なります。

現行制度と検討中の改正:e-Gov法令検索|建築基準法施行規則国土交通省|建築手続DXの制度改正国土交通省|構造計算概要書の添付廃止に関する質疑

概要書のよくある質問

概要書は設計図一式ですか?

違います。計画の概要を示す資料で、平面図・構造図など確認申請図書一式ではありません。

築年数が古いと、建築計画概要書は取得できませんか?

取得できるかは、建築確認を受けた日と所管窓口の保存状況によります。昭和45年12月31日以前に建築確認された建物には概要書がありません。昭和46年1月1日から平成11年4月30日までに確認された建物は、当時の保存期間が5年だったため、現存しない場合があります。照会時は、建築確認年度と建築当時の地名地番を窓口へ伝えます。

建築計画概要書があれば、現在の建物も適法だと判断できますか?

判断できません。概要書は申請時の計画や処分記録を調べる資料です。増改築や用途変更の履歴は、売主資料と行政台帳で調べます。現在の建物は、現地と保管図面を比べます。

この記事は2026年9月27日時点の法令・公式資料を確認して作成しています。個別建物の記録と現況は、売主資料、所管行政庁、指定確認検査機関、建築士へ確認してください。