重要事項説明書 法令上の制限|44-2

埼玉県のワンルーム規制|県の指針と主要市の調査先・重説の書き方

埼玉県のワンルーム規制は、県の指針だけを見れば分かりますか?

埼玉県内で小規模な共同住宅を建てられる土地を売買します。県の『25㎡未満・15戸以上』という指針を見つけましたが、市の条例や要綱も確認すべきでしょうか。買主の建築計画が決まっていない場合、重要事項説明書にはどう書けばよいでしょうか。

所在地の市町村制度と、県指針の適用除外を確認します

埼玉県全域に一律の『ワンルーム条例』があるわけではありません。まず建築地の市町村に独自の条例・要綱・開発手続があるかを調べます。県の小規模住戸形式集合住宅に関する指導指針は、特定行政庁の市や類似制度のある市町村などでは適用除外になります。

県指針は25㎡未満の小規模な住戸・住室を合計15以上有する建物を対象とします。しかし、さいたま市の指導基準は25㎡以下の住戸15戸以上かつ2階以上、川越市の指導要綱は25㎡以下の住戸7戸以上です。住戸面積がちょうど25㎡の場合、県指針の『25㎡未満』には含まれませんが、市の『25㎡以下』には含まれます。

土地の買主が共同住宅を計画しているなら、住戸面積・戸数・階数・高さ・敷地面積と手続時期を確認します。最低住戸面積や家族向け住戸の基準があれば予定戸数の変更が必要になり、事前協議や近隣説明が必要なら着工予定にも影響します。既存の一室を通常売買する場合は、新築時の建築主向け手続きをその買主の義務として扱いません。

埼玉県のワンルーム規制を重説にどう書くかの診断

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埼玉県内の土地・建物を売買する
確認1何を売買しますか?
  • 確認2買主の計画は、階数・戸数・住戸面積まで決まっていますか?
    • 確認3建築地の市町村に、ワンルームの独自の条例・要綱はありますか?
      • 結論市町村の制度の対象かを照会
      • 結論県の指針の対象かを確認
    • 結論適用の有無は未確定と記載
  • 結論建築時の提出資料と現在の管理を記載
  • 結論建替えや用途変更の予定を確認
  1. 確認1何を売買しますか?
    結論建築時の提出資料と現在の管理を記載
    結論建替えや用途変更の予定を確認
  2. 確認2買主の計画は、階数・戸数・住戸面積まで決まっていますか?
    結論適用の有無は未確定と記載
  3. 確認3建築地の市町村に、ワンルームの独自の条例・要綱はありますか?
    結論市町村の制度の対象かを照会
    結論県の指針の対象かを確認
  • 市町村の制度の対象かを照会

    計画案の階数・戸数・住戸面積を市町村の所管課へ示し、対象になるかと、必要な手続とその時期を照会して書きます。県の指針が適用除外になるかも、あわせて確かめます。

  • 県の指針の対象かを確認

    県の指針は、25㎡未満の住戸・住室が合計15以上ある建物を対象にしています。指針の適用除外に当たらないかを確かめ、開発条例や駐輪場・ごみ置場の基準は市町村の建築・開発担当へ確認して書きます。

  • 適用の有無は未確定と記載

    市町村の制度と対象条件を書き、計画が未定のため適用の有無は確定していないと書きます。「対象外」とは書かず、計画を決める前に市町村の所管課へ事前相談するよう案内します。

  • 建築時の提出資料と現在の管理を記載

    建築時の制度に基づく計画書などの写しと、現在の管理資料を確認して書きます。建替えや増改築のときは、その時点の制度を所管へ確認します。

  • 建替えや用途変更の予定を確認

    新築時の建築主向けの手続は、一室の買主の義務ではありません。建替えや用途変更を検討しているときは、現行の制度の対象になるかを所管へ確認します。

対象になる住戸面積と戸数は、市によって違います。25㎡ちょうどの住戸は、県の指針の「25㎡未満」には入りませんが、さいたま市や川越市の「25㎡以下」には入ります。

埼玉県のワンルーム規制について、売買の対象と建築地ごとに何を調べて書くかの判断です。埼玉県の指導指針と各市の公式資料に基づき当事務所作成。

売買対象が土地・一棟・一室のどれかで調査が変わります

売買対象先に確認すること主な資料
新築用地買主の予定用途、住戸別面積、総戸数、階数、高さ、敷地面積。計画が未定なら制度の適用は判定できない。配置図、各階平面図、住戸面積表、土地利用計画図。
既存の一棟建築当時の制度と協議・届出履歴、現在の管理方法、増改築・建替えの予定。確認申請図書、行政提出資料、管理規約、売主・管理会社への照会。
区分所有の一室一室の通常利用と、建物全体の将来の建替え・用途変更を分ける。管理規約、総会資料、建築時の資料、買主の利用目的。

県指針は小規模住戸・住室を合計15以上、所沢市は9戸以上の建物で25㎡未満の住戸が半数以上、新座市は25㎡未満の住戸10戸以上かつ総戸数の3分の1超を条件にしています。『建物の総戸数』と『小規模住戸の数』を別々に確認してください。

  • 面積の定義を読む25㎡未満・以下、専有面積・床面積、バルコニーやパイプシャフトの除外方法は制度ごとに確認します。登記簿上の一室面積だけで制度の対象住戸と判定しません。
  • 県指針の適用除外を確認する特定行政庁の市、限定特定行政庁が確認する建物、市町村独自の類似条例・要綱など、県指針本文の除外条件を確認します。市に独自制度がある場合、県指針も適用されると決めずに所管へ確かめます。
  • 別の開発・建築手続も調べるワンルーム専用の制度が見つからなくても、開発条例、近隣周知、駐輪場、ごみ置場、地区計画の基準がかかる場合があります。

公式資料を確認し、図面を示して窓口に質問します

  • 地番と所在地の市町村を確定する

    案内図・公図で建築上の敷地を確認します。市境や地区計画区域の近くでは対象地を図面で示します。

  • 市町村の条例・要綱と改正案内を確認する

    建築指導、開発審査、まちづくり、駐輪場・廃棄物の担当ページを確認します。条例本文だけでなく施行規則・手引き・様式・適用開始日も見ます。

  • 県指針を使う地域か確かめる

    市町村の独自制度と県指針第4の適用除外を照合します。県の建築安全センター所管区域でも、市の類似制度があれば県指針の対象外となり得ます。

  • 買主の計画で対象となる住戸数を確認する

    各階平面図と住戸面積表から、対象面積の住戸数、総戸数、階数、高さ、敷地面積を抜き出します。『15戸以上』の主語を確認します。

  • 所管部署へ図面で照会する

    対象判定、事前協議・標識・近隣説明、最低面積、家族向け住戸、駐輪・ごみ・宅配設備、管理、経過措置を質問します。

  • 回答と資料を保存し、重説へ反映する

    照会日時、部署、担当者、提示した図面の版、回答根拠、未決事項を残します。買主の計画が変われば再照会します。

窓口での質問例

『○○市○丁目○番○の土地を売買します。買主は地上○階・総○戸の共同住宅を検討し、うち○㎡の住戸が○戸です。この敷地に適用されるワンルーム・小規模住戸の条例、要綱、県指針は何ですか。住戸面積の数え方、対象になる戸数、開発条例・近隣周知との手続順、駐輪場・ごみ置場・管理の基準、改正の経過措置を教えてください』と、案内図、配置図、各階平面図、住戸面積表を示します。

最初に開く公式資料:埼玉県|指導指針と適用除外埼玉県|越谷建築安全センターの対象地域Q&Aさいたま市|ワンルーム形式集合住宅の指導基準川口市|ワンルームマンション条例の手続

重説では、制度の種類と個別計画への影響を分けて書きます

県の指導指針、市の指導要綱、市の条例、地区計画に基づく建築制限は、根拠と扱いが同じではありません。法35条の『法令に基づく制限』に該当するかは、宅地建物取引業法と施行令の対象法令を確認します。そこに該当しない要綱等でも、買主の建築計画に重要な影響がある事実は『その他重要事項』等での説明を検討します。

前提記載例(架空)保存する根拠
計画が具体化している土地本土地における買主計画案(地上○階、総○戸、うち○㎡の住戸○戸)について、○○市の○○条例/要綱の対象となる旨を、○年○月○日に○○課へ確認しました。建築確認申請前に○○の手続が必要です。計画変更時は再確認を要します。市の現行資料、住戸面積表、照会記録、計画案の版。
計画が未定の土地○○市には一定規模の共同住宅建築に関する○○制度があります。現時点では買主計画の戸数・面積・階数が未定であり、個別の適用有無は判定していません。建築計画を定める際は○○課への事前相談が必要です。制度の対象条件、買主の利用目的、未確定事項。
既存の一棟本建物について、建築時の○○制度に基づく○○計画書の写しを確認しました。現在の管理は別添管理資料のとおりです。将来の建替え・増改築では、その時点の制度について所管へ再確認が必要です。建築時期、当時の制度、行政提出資料、管理資料。

資料が見つからないときに『届出なし』と断定しないでください。提出記録の有無、保存期間、閲覧可否を窓口に確認し、分からなかった範囲をそのまま残します。現在の数値に適合しないだけで、古い建物を違法建築物と決めることもできません。

主要市では何を見て、どこに確認するか

以下は2026年9月23日時点の公式資料に基づく確認先です。数字が示すのは制度ごとの対象条件で、建築可能な住戸数の保証ではありません。該当市の手引きと現行条例・要綱を確認し、計画図を示して窓口へ問い合わせます。

市調査の入口・主な条件公式資料・窓口
さいたま市指導基準。25㎡以下の住戸15戸以上、かつ2階以上。標識、建築計画・管理資料の提出を確認。建築総務課の案内
川口市ワンルームマンション条例。40㎡未満の住戸15戸以上を入口に、事前協議、ごみ・駐輪・宅配ボックス、30戸以上の管理人室を確認。開発審査課の手続案内
川越市指導要綱。25㎡以下の住戸7戸以上で、現地の標識と建築指導課への計画書提出を確認。建築指導課の案内
所沢市街づくり条例。9戸以上で25㎡未満の住戸が半数以上なら、開発事業申請と近隣説明を確認。街づくり条例の案内
草加市開発事業等の条例。25㎡未満の住戸5戸以上の集合住宅は周知対象事業に該当。小規模開発事業の申請と分けて確認。開発審査課の案内
市調査の入口・主な条件公式資料・窓口
戸田市2026年4月1日以降に手続する対象計画は宅地開発事業等指導条例の新基準を確認。敷地500㎡以上・高さ10m超・延べ1,000㎡以上のいずれかが入口。最低住戸面積や家族向け住戸等も確認。建築住宅課の改正案内
新座市指導要綱。25㎡未満の住戸10戸以上で、総戸数の3分の1超。標識、計画書、管理方法を確認。市の要綱本文
越谷市『ワンルーム』という名称は、駐輪場の算定区分にも使われる。開発・建築の手続と駐輪場基準を別に確認。駐輪場の運用基準
上尾市小規模住戸形式集合住宅の指導要綱と様式を確認。対象規模は現行要綱本文と都市計画課への照会で確定。都市計画課の様式案内

上表にない市町村を『規制なし』とは扱いません。まず市町村の建築・開発担当に独自制度を確認します。そのうえで県指針の適用を調べます。県の越谷建築安全センターは、戸田市・三郷市・桶川市などを県指針の対象地域として挙げる一方、八潮市・吉川市・蕨市・北本市は市の類似制度があるため対象外と案内しています。建物の規模や建築確認の所管による例外もあります。

戸田市のように市の開発条例と県指針の検討がともに必要な地域もあります。対象建物・適用除外・手続の所管が違うため、どちらか一方の資料を見て『適用なし』と決めないでください。

設備の配置と、確認申請前に必要な手続を確認します

同じ共同住宅の計画でも、川口市では宅配ボックス、戸田市では家族向け住戸の確保など、事業収支に影響する内容が違います。手続が建築確認申請前に必要なら、買主の予定する引渡し後の工程にも影響します。

既存の区分一室では、新築時の建築主に向けた手続を現在の買主の義務として扱いません。ただし、建替えや用途変更を検討しているなら、現行制度の対象になるか所管に確認します。建築当時の提出記録を確認できない場合は、未提出だったのか、保存期間が過ぎたのか、閲覧できないのかを調べ、推測で『適法』『違法』と書きません。

埼玉県の共同住宅用地・一棟建物の調査が必要なときは

物件調査から重要事項説明書の作成まで対応します

  • 埼玉県全域・東京都23区の売買物件に対応
  • 市の条例・要綱と県指針、建築資料の確認から重要事項説明書ドラフト作成まで

標準的な料金は1物件88,000円(税込)です。公的資料取得実費は別途です。

所在地と買主の計画を踏まえ、確認すべき制度・窓口・未確定事項を整理します。

物件調査・重要事項説明書の作成を依頼するサービス内容とご依頼の流れをご確認いただけます。

埼玉県のワンルーム規制でよくある質問

さいたま市で県指針と市の基準の両方を使いますか?

県指針は特定行政庁の市などを適用除外にしています。さいたま市では市の指導基準を確認します。市の基準は25㎡以下の住戸15戸以上で、階数2以上も条件です。

15戸未満なら、どの市でも調査は不要ですか?

不要とは言えません。川越市の指導要綱は7戸以上、草加市の周知対象事業は25㎡未満の住戸5戸以上で確認が必要です。開発・駐輪・ごみの別基準も確認します。

戸田市で既存のワンルームマンションを買うと、2026年の新基準に合わせて改修しますか?

市は2026年4月の新基準が既存の共同住宅などには影響しないと案内しています。建替えや新たな建築手続を予定する場合は、その計画に対する現行基準を確認してください。

買主の計画が未定なら、重説に『対象外』と書けますか?

書けません。所在地の制度と対象条件を確認し、戸数・面積・階数等が未定で個別適用を判定できない旨と、計画時の確認先を記載します。

県や市の要綱は、すべて『法令に基づく制限』欄へ書きますか?

一律には扱えません。法35条・施行令の対象となる法令か、条例か要綱かを確認します。法定欄に該当しなくても買主の計画に重要な影響がある事実は、その他重要事項等での説明を検討します。

2026年9月23日時点の埼玉県と各市の公式資料を確認しました。掲載した数字は調査の入口であり、物件ごとの適用を確定するものではありません。条例・要綱の改正、計画内容、建築時期、県指針の適用除外を所管窓口で確認してください。記載例は説明用の架空例です。