宅建業免許の身分証明書とは?本籍の調べ方と取得する順番
身分証明書は、運転免許証やマイナンバーカードですか?
宅建業免許の必要書類に「身分証明書」とあります。本人確認に使う運転免許証やマイナンバーカードを用意すればよいのでしょうか。本籍も普段は使わないため、どこか分かりません。
本人確認書類ではなく、本籍地の市区町村が発行する証明書です
宅建業免許で提出する身分証明書は、運転免許証やマイナンバーカードではありません。本籍地の市区町村が発行する、破産等の通知を受けていないことを証明する書類です。
本籍が分からない場合は、現在住んでいる市区町村で「本籍・筆頭者を記載した住民票」を取得すると確認できます。現在の運転免許証の券面には本籍が表示されないため、住所と同じだろうと推測して請求しないようにします。
宅建業免許では、身分証明書と「登記されていないことの証明書」を一緒に用意します。先に本籍を確認し、本籍地へ身分証明書を請求した後、その表記を確認しながら法務局の証明申請書を作る順番が確実です。
身分証明書として何を用意するかの診断フローチャート
当てはまる答えを押すと、あなたの場合の結論に色が付きます。
- 確認2その人の国籍と住所は?
- 確認3その人の本籍と筆頭者は分かりますか?
- 結論本籍地の市区町村へ請求
- 結論本籍・筆頭者入りの住民票で確認
- 結論国籍等の記載がある住民票
- 結論住所の記載があるパスポートの写し
- 結論専任宅建士だけなら2種類とも不要
- 確認1誰の身分証明書を用意しますか?結論専任宅建士だけなら2種類とも不要
- 確認2その人の国籍と住所は?結論国籍等の記載がある住民票結論住所の記載があるパスポートの写し
- 確認3その人の本籍と筆頭者は分かりますか?結論本籍地の市区町村へ請求結論本籍・筆頭者入りの住民票で確認
- 本籍地の市区町村へ請求
本籍地の市区町村の戸籍担当へ、身分証明書を請求します。一緒に提出する登記されていないことの証明書は、法務局へ請求します。
- 本籍・筆頭者入りの住民票で確認
いま住んでいる市区町村へ、本籍と筆頭者を記載した住民票を請求します。本籍が分かったら、本籍地の市区町村へ身分証明書を請求します。
- 国籍等の記載がある住民票
身分証明書の代わりに、国籍等の記載があり、マイナンバーの記載がない住民票を提出します。登記されていないことの証明書も必要です。
- 住所の記載があるパスポートの写し
身分証明書の代わりに、住所の記載があるパスポートの写しを提出します。登記されていないことの証明書は不要です。
- 専任宅建士だけなら2種類とも不要
役員や政令使用人を兼ねていない専任宅建士は、2024年5月25日から、身分証明書も登記されていないことの証明書も不要になりました。
日本国籍で国外に住んでいる人の提出書類は、申請先の埼玉県へ確認します。
現在、2種類の証明書が必要になる人
- 代表者・取締役・監査役等代表取締役、取締役、監査役、代表執行役、執行役、会計参与、持分会社の代表社員・社員、組合の理事・監事等は対象です。常勤・非常勤だけで除外しません。
- 政令使用人・支配人代表者が常勤しない事務所の政令使用人や、登記された支配人も対象になります。
- 相談役・顧問登記上の役員でなくても、相談役・顧問は身分証明書と登記されていないことの証明書を用意します。
- 役員等を兼ねる専任宅建士専任宅建士であることだけなら現在は対象ではありません。ただし、代表者、役員又は政令使用人を兼ねる場合は、その立場で必要です。
専任宅建士については、2024年5月25日以降、身分証明書と登記されていないことの証明書を添付しない取扱いへ変わりました。現在の埼玉県の必要書類一覧でも、専任宅建士であることだけを理由に2種類の証明書を求めていません。以前の必要書類一覧を使うと余分に取得することがあります。
本籍を確認してから、2種類の証明書を取得します
- 証明書が必要な人を確定する
代表者等の連絡先に関する調書、法人登記、相談役・顧問の名簿を確認し、誰の証明書を取得するか決めます。専任宅建士は、役員等との兼務があるかも確認します。
- 本籍が分からない人は、住民票で確認する
現在の住所地の市区町村へ、本籍と筆頭者を記載した住民票を請求します。本籍は住所とは別の情報なので、省略しないよう請求時に指定します。
- 本籍地へ身分証明書を請求する
本籍地の市区町村の戸籍担当へ請求します。身分証明書は戸籍証明の広域交付の対象ではないため、本籍が現住所地と異なる場合は、本籍地への請求が必要です。窓口、郵送、電子申請の有無は市区町村ごとに確認します。
- 法務局へ登記されていないことの証明書を請求する
窓口は全国の法務局・地方法務局の本局で取り扱い、支局・出張所では取得できません。埼玉県内なら、さいたま地方法務局本局の戸籍課です。郵送は東京法務局後見登録課へ請求します。
- 氏名・生年月日・住所・本籍を確認する
法務局の申請書へ記載した部分が証明書に使われます。住所又は本籍、あるいは両方を省略せず正確に記載し、身分証明書や住民票の表記と照合します。
- 申請日までの有効期間を確認する
埼玉県へ提出する2種類の証明書は、発行後3か月以内で、申請時点の最新情報が記載されたものを用意します。取得後に転籍・転居した場合は、そのまま使えると決めず確認します。
2種類の証明書は、発行する役所と証明内容が違います
| 身分証明書 | 登記されていないことの証明書 | |
|---|---|---|
| 発行するところ | 本籍地の市区町村 | 全国の法務局・地方法務局本局。郵送は東京法務局後見登録課 |
| 主な証明内容 | 禁治産・準禁治産の宣告、後見登記、破産宣告等の通知を受けていないこと | 後見登記等ファイルに成年被後見人・被保佐人とする記録がないこと |
| 本籍との関係 | 本籍地でなければ発行できず、請求時に本籍・筆頭者が必要 | 住所地・本籍地にかかわらず請求可能。証明を受ける人の住所又は本籍を正確に記載 |
| 代理請求 | 市区町村の取扱いに従い、通常は本人が作成した委任状等を用意 | 本人から代理人への委任状等を用意 |
| 埼玉県へ提出するもの | 発行後3か月以内で、申請時点の本籍地が記載されたもの | 発行後3か月以内で、申請時点の住所又は本籍が記載されたもの |
本籍が曖昧なまま、法務局の証明書を先に請求しない
登記されていないことの証明申請書へ本籍を記載する場合は、市区町村名だけでなく地番まで正確に書きます。住民票で確認する前に記憶で書くと、証明書に誤った本籍がそのまま表示されるおそれがあります。
法務局の申請書は、提出先から指定がなければ住所又は本籍のいずれかで請求できます。埼玉県へ提出する書類としてどちらを記載するかを決め、現住所を使う場合も住民票どおりに省略せず記載します。
本籍・筆頭者入りの住民票で確認 → 本籍地へ身分証明書を請求 → 確認した住所・本籍を使って登記されていないことの証明書を請求、の順に進めると、請求先と表記の間違いを防ぎやすくなります。
埼玉県申請での外国籍・国外在住者の扱い
外国籍で日本に住所がある人
本籍地の身分証明書は発行されないため、国籍等の記載があり、マイナンバーの記載がない住民票を代わりに提出します。登記されていないことの証明書は取得します。
外国籍で日本に住所がない人
身分証明書の代わりに、住所の記載があるパスポートの写しを提出します。登記されていないことの証明書は不要です。
日本国籍で国外に住んでいる人
登記されていないことの証明書は不要とされています。身分証明書を含むほかの提出書類は、現在の本籍と申請時点の状況から個別に確認します。
この記事で確認した公式情報:宅地建物取引業者免許申請について(埼玉県)自分の本籍地・筆頭者が分からない場合(さいたま市)身分証明書の請求方法(さいたま市)戸籍・住民票等の証明書を取得したい(さいたま市)登記されていないことの証明申請について(東京法務局)成年後見登記に関する証明書の申請について(さいたま地方法務局)
最初につまずくのは、証明書の名前より本籍です

小野田 敦士
- 司法書士
- 行政書士
- 宅地建物取引士
「身分証明書」と聞いて運転免許証を用意する方は少なくありません。本籍が分からないまま役所へ行くと、その場で請求できないこともあるため、まず本籍・筆頭者入りの住民票を取るところから始めます。
複数の役員がいる法人では、全員の本籍地が同じとは限りません。本人ごとに本籍、筆頭者、請求先、委任状の要否を確認し、発行日から3か月の期限が切れない時期にまとめて取得します。専任宅建士については、証明書が不要になった現在の取扱いと、役員等を兼ねる場合を分けて判断します。
必要な人を確認し、取得できる証明書は代理で集めます
- 役員・政令使用人・相談役・顧問・専任宅建士の兼務から対象者を確定します
- 本籍と筆頭者、現住所、氏名の正確な表記を本人ごとに確認します
- 委任状を用意し、代理取得できる身分証明書と法務局の証明書を収集します
標準的な法人新規・埼玉県知事免許・1事務所は、会社設立から選択した保証協会1団体の入会手続まで事務所報酬99,000円(税込)です。登録免許税、定款認証費用、免許申請手数料、証明書・郵送等の実費、保証協会費用等は別途です。本人確認や委任状への署名等をお願いする場合があります。
役員ごとの証明書収集を、申請準備と一緒に進められます。
宅建業免許申請代行の内容を見る本籍が分からない場合も、確認する書類と取得順序をご案内します。身分証明書と登記されていないことの証明書についてよくある質問
運転免許証やマイナンバーカードを提出すればよいですか?
いいえ。宅建業免許でいう身分証明書は、本籍地の市区町村が発行する証明書です。運転免許証等は、証明書を請求するときの本人確認には使えますが、提出書類そのものではありません。
自分の本籍が分からないときは、どう調べますか?
現在住んでいる市区町村へ、本籍と筆頭者を記載した住民票を請求します。本籍は通常の住民票では省略されることがあるため、記載を指定してください。
身分証明書は、今住んでいる市役所で取れますか?
本籍がその市区町村にあれば取得できます。本籍が別の市区町村にある場合は、本籍地へ請求します。身分証明書は戸籍証明の広域交付の対象ではありません。
登記されていないことの証明書は、最寄りの法務局で取れますか?
窓口で取得できるのは、全国の法務局・地方法務局の本局です。支局・出張所では取得できません。埼玉県内では、さいたま地方法務局本局の戸籍課で取り扱っています。
専任宅建士の証明書も必要ですか?
現在は、専任宅建士であることだけなら、身分証明書と登記されていないことの証明書は不要です。代表者、役員又は政令使用人を兼ねる場合は、その立場で必要です。
証明書はいつ取得すればよいですか?
埼玉県へ提出するものは発行後3か月以内で、申請時点の最新情報が記載されたものが必要です。会社設立や事務所準備の見込みを確認し、申請日から逆算して取得します。
行政書士に取得を依頼できますか?
本人が作成した委任状等があれば、代理請求できる場合があります。身分証明書は本籍地の市区町村、登記されていないことの証明書は法務局の必要書類に従います。