重要事項説明書の「宅地建物取引業者」欄とは?支店が担当する場合の書き方
支店の担当者が仲介する場合、会社欄にも支店を書きますか?
大手不動産会社の支店が取引を担当しています。重要事項説明書の宅地建物取引業者欄には、担当支店の住所と支店長を書くのでしょうか。それとも本店の住所と代表者を書くのでしょうか。
会社欄には主たる事務所、説明者欄には業務に従事する事務所を書きます
宅地建物取引業者欄には、免許を受けた会社の主たる事務所の所在地を記載します。支店が取引を担当していても、この欄を担当支店の住所へ置き換えません。商号又は名称と代表者氏名も、会社の正式な情報を記載します。

会社欄のすぐ下にある「説明をする宅地建物取引士」欄は別です。こちらには、実際に説明する宅建士の氏名・登録番号と、その宅建士が業務に従事する事務所を記載します。担当者が支店勤務なら、下の宅建士欄には支店名・支店所在地が入ることがあります。
宅地建物取引業者欄に何を書くかの診断フローチャート
当てはまる答えを押すと、あなたの場合の結論に色が付きます。
- 確認2この取引に関与する宅建業者は、何社ですか?
- 結論自社1社分を記載
- 結論2社を別々の枠に記載
- 結論全社を書き、別紙の使い方を確認
- 結論最新の免許証・変更届控えをもらう
- 確認1免許証などの資料と、国交省の業者検索の内容は同じですか?結論最新の免許証・変更届控えをもらう
- 確認2この取引に関与する宅建業者は、何社ですか?結論自社1社分を記載結論2社を別々の枠に記載結論全社を書き、別紙の使い方を確認
- 自社1社分を記載
自社の免許証番号、主たる事務所の所在地と電話番号、正式な商号、代表者氏名を書きます。
- 2社を別々の枠に記載
2社それぞれの免許証番号、主たる事務所、商号、代表者を、別々の枠に書きます。担当者と宅建士も、所属する会社の枠に書きます。
- 全社を書き、別紙の使い方を確認
関与する業者は全社書きます。枠が足りない分を別紙にするか追記にするかは、使う書式の最新の記載要領で確認します。
- 最新の免許証・変更届控えをもらう
業者検索は、変更の届出がすぐには反映されないことがあります。変更した日と届出の状況をその業者に聞き、最新の免許証や変更届の控えをもらってから書きます。
支店が担当する取引でも、会社欄には主たる事務所の所在地と代表者を書きます。担当支店は、説明する宅建士の「業務に従事する事務所」欄に書くことがあります。
記載前に確認する4つの資料
- 関与する宅建業者の一覧売買契約書案、媒介契約書、取引関係者からの受領資料を見て、どの免許業者が今回の取引に関与するかを先に確定します。
- 宅地建物取引業免許証免許行政庁、更新回数を示す括弧、番号まで含む免許証番号と、商号又は名称を確認します。
- 最新の申請・変更届控え更新、商号変更、代表者変更、本店移転があった場合は、古い会社概要を使わず、最新の免許申請・変更届控え等で現在の内容を確認します。
- 担当支店と本店の区別名刺やメール署名にある支店情報を、そのまま会社欄へ転記しません。担当窓口と主たる事務所を分けて資料化します。
関与業者を確定して免許情報を記載する順番
- 取引に関与する会社を一社ずつ並べる
売主側・買主側という呼び方だけでまとめず、正式な商号と今回の取引態様を業者ごとに整理します。
- 各社から最新の免許情報を受け取る
免許証番号、主たる事務所、電話番号、商号又は名称、代表者氏名が分かる資料を各社から受領します。担当者の名刺だけでは足りません。
- 国土交通省の検索で照合する
宅地建物取引業者検索で、免許証番号、商号、代表者、主たる事務所を照合します。支店を検索した場合も、会社の業者概要へ戻って主たる事務所を確認します。
- 不一致があれば最新資料を取り直す
公開情報と受領資料が異なるときは、どちらかを推測で採用せず、更新・変更の時期と最新の届出控えを相手業者へ確認します。
- 書式の各業者枠へ分けて記載する
一社目と二社目の情報を混ぜず、利用する書式の記載要領に従って、業者ごとに一つのまとまりとして転記します。
取引の形ごとの記載例
以下は会社欄の情報源を整理する例です。左右の枠を常に売主側・買主側と決めつけず、実際に利用する書式の記載要領も確認します。
自社だけが媒介する
自社の免許証番号、主たる事務所、主たる事務所の電話番号、正式商号、代表者氏名を一つの業者枠へ記載します。
売主側・買主側に別の媒介業者がいる
二社それぞれの免許情報を別の枠へ記載します。一方の会社情報と、他方の担当者・宅建士情報を同じ枠へ混在させません。
大手業者の支店が案件を担当する
会社欄は本店に当たる主たる事務所と代表者を記載します。担当支店名、支店所在地、支店の電話番号、支店長名へ差し替えません。
公開検索と相手業者の資料が異なる
検索システムには更新の時間差があり得ます。変更日と届出状況を確認し、最新の免許証・変更届控え等を追加で受領してから記載します。
埼玉県・東京23区で会社情報を照合する場所
国土交通省の宅地建物取引業者検索では、国土交通大臣免許と都道府県知事免許の業者情報を検索できます。埼玉県知事免許の業者も、まずこの検索から免許証番号と主たる事務所を照合できます。
埼玉県・東京都の知事免許業者
国土交通省の宅地建物取引業者検索で照合します。東京都知事免許業者は、東京都の免許情報提供サービスも併用できます。
国土交通大臣免許業者
複数都道府県に事務所を置く大手業者などが該当します。オンライン検索に加え、関東管内に主たる事務所がある業者は関東地方整備局で名簿、免許申請書、変更届出書を閲覧できます。
オンラインだけで確定できない場合
相手業者へ最新資料を求めます。会社欄は役所で物件調査をする項目ではありませんが、免許情報の変更時期が不明なら免許行政庁の閲覧・照会も検討します。
確認した公式一次資料:別添3・重要事項説明の様式例(国土交通省)宅地建物取引業者検索(国土交通省)宅地建物取引業者名簿等の閲覧(関東地方整備局)宅地建物取引業者免許情報提供サービス(東京都)
名刺から写さず、会社と担当事務所を二段に分けます

小野田 敦士
- 司法書士
- 行政書士
- 宅地建物取引士
支店担当の案件で最も起きやすいのは、担当者の名刺にある支店所在地と支店電話番号を、そのまま宅地建物取引業者欄へ入力することです。しかし書式が会社欄で求めているのは「主たる事務所」です。入力前の調査表も、会社情報と担当事務所情報を別の行にします。
代表者氏名の欄へ支店長や営業所長を書く誤りも同じ原因で起きます。会社欄では免許を受けた業者の代表者を確認し、支店で契約権限を持つ政令使用人や、実際の説明担当宅建士とは分けて管理します。
次の「説明をする宅地建物取引士」欄では、専任宅建士であるかではなく、誰が実際に説明・記名するのか、その人がどの事務所で業務に従事するのかを確認します。同じ1ページ目でも、会社欄と個人欄は別の記事として扱うべき論点です。
物件調査から重要事項説明書の作成まで対応します
- 埼玉県全域・東京都23区の売買物件に対応
- 取引資料の確認、現地・役所・法務局等の調査、重要事項説明書ドラフト作成
標準的な1物件88,000円(税込)。公的資料取得実費は別途です。
会社の免許情報と担当事務所、説明者を分け、重説の各欄まで整合を確認します。
物件調査・重要事項説明書の作成を依頼するサービス内容とご依頼の流れをご確認いただけます。宅地建物取引業者欄でよくある質問
支店が仲介を担当するとき、主たる事務所欄に支店住所を書きますか?
書きません。会社欄の「主たる事務所の所在地」には、免許情報上の主たる事務所を記載します。担当支店は、実際に説明する宅建士の「業務に従事する事務所」欄へ記載されることがあります。
代表者氏名には支店長を書きますか?
会社欄には免許を受けた会社の代表者氏名を記載します。支店長や営業所長、政令使用人、実際に説明する宅建士とは分けて確認します。
免許証番号と宅建士の登録番号は同じですか?
異なります。免許証番号は会社・個人事業者が宅建業を営むための番号で、宅建士登録番号は説明する個人の資格登録番号です。上下の欄をまたいで転記しません。
国土交通省の検索結果だけで記載してよいですか?
照合には有用ですが、検索システムは月2回更新で実際の情報と時間差が生じる場合があります。各業者の最新の免許証・変更届控え等と突き合わせてください。
宅建業者が3社以上関与するときはどうしますか?
関与業者を省略せず、利用する書式の最新の記載要領に従って別紙・追記方法を確認します。左右2枠しかないことを理由に、関与業者を任意に一社へまとめません。