重要事項説明書の法令上の制限チェックリスト|埼玉・東京の調査方法
その他の法令上の制限は、何をどこで調べればよいですか?
用途地域や道路は調べましたが、重説の『その他の法令上の制限』には、たくさんの法律があります。埼玉県や東京23区の物件では、どこから調べればよいでしょうか。調査漏れを防ぐための確認表も欲しいです。
法令ごとに、指定範囲・制限・必要な手続を確認します
売買対象の全筆について、法令ごとに指定図・台帳・条例等の資料と、担当部署の回答を確認します。重説には法律名だけでなく、対象となる範囲、建築や造成等の制限、必要な許可・届出を記載します。調査表では『非該当』と『未確認』を区別してください。
効率よく進めるには、先に物件所在地の『不動産調査案内』を探し、地図で予備調査をしてから、同じ部署への質問をまとめます。都市計画、環境、文化財、河川などは担当が異なるため、項目別の窓口一覧を先に作っておくと調べやすくなります。
許可を受けるまで工事ができない、外観や利用方法を変更する必要がある、契約前に届出が必要になるなど、取引条件に関係する制限があります。買主が建築・造成等を予定している場合は、その計画が制限の対象になるかも確認します。
法令上の制限の調査先診断チャート
当てはまる答えを押すと、あなたの場合の結論に色が付きます。
- 結論北部・南部と事項別の市窓口
- 確認2この法令の窓口は、案内ではどこですか?
- 結論市町村の法令別担当課
- 結論県の出先機関・国の所管窓口
- 結論所在地の市町村・県に窓口を照会
- 結論所在地の区と、都・国の所管窓口
- 確認1物件はどこにありますか?結論北部・南部と事項別の市窓口結論所在地の区と、都・国の所管窓口
- 北部・南部と事項別の市窓口
都市計画・建築は北部又は南部の都市計画指導課・建築指導課へ、土壌は環境対策課、農地は農業委員会、文化財は文化財保護課へ照会します。河川などは管理者の所管も確認します。
- 市町村の法令別担当課
公式案内の担当課へ、全筆の位置図と予定工事を示して照会します。他の制限まで同じ課の担当とは限らないため、項目ごとに所管を確認します。
- 県の出先機関・国の所管窓口
県の管轄表や国の公式案内で所在地の担当を確認して照会します。市町村への確認も必要と案内された項目は、追加の照会先を記録します。
- 所在地の市町村・県に窓口を照会
市町村の担当部署又は県の法令担当へ、対象地を示して照会先を尋ねます。担当が分からない項目は未確認として、確認する人と期限を決めます。
- 所在地の区と、都・国の所管窓口
区の不動産調査案内で調査先を確認します。都施行の計画道路・河川・航空制限などは、都や国の担当へ追加照会します。
調査先を探す図です。制限の有無・建築の可否は、対象地の資料と行政回答で確認します。
調査項目は、どの一覧をもとに作ればよいですか?
売買の法令上の制限は、宅地建物取引業法施行令3条1項に列挙された規定を確認します。それらに基づく命令・条例の制限も対象です。使用している重説書式の法律一覧と照合し、改正で追加された規定や名称変更が反映されているかも調べます。
国交省の法令概要一覧は、聞き慣れない法律の内容を調べる際に役立ちます。確認時点では、盛土規制法の行に旧名称『宅地造成等規制法』が残っています。現在の法律名・条文・施行日はe-Govで確認してください。施行令の対象法令が自治体の調査案内に見当たらない場合は、照会先を尋ねます。
| 確認する範囲 | 調べること・重説への記載 |
|---|---|
| 都市計画法・建築基準法 | 用途地域、地区計画、道路、開発許可、建築制限等を調べます。多くの書式では専用欄があります。都市計画区域の調査や道路・接道の調査と照合します。 |
| その他の法令上の制限 | 現行施行令と書式の一覧を照合し、対象地に関係する区域、指定、許可・届出、協定等の制限を調べます。該当法令の欄と制限の概要・備考に具体的に記載します。 |
| 自治体独自の条例・要綱等 | 建築・開発・景観・ワンルーム規制など、買主の計画に関係するものを確認します。法律に基づく条例か、独自条例か、指導要綱かを区別し、内容に応じて関連欄・備考等で説明します。 |
| 災害・土地利用履歴等 | 土砂災害等の指定、水害ハザードマップ、浸水履歴、過去の工場利用なども調べます。法令上の区域指定と、災害の予測・履歴は別です。災害関係の専用欄や備考へ記載する事項もあります。 |
法定の重説事項とは別に、宅建業法47条は、取引判断に重要な影響を及ぼす利用制限や環境等について、故意に事実を告げないことや、不実のことを告げることを禁止しています。判明した事実が買主の計画や契約判断に関係する場合は、内容を確認し、関連欄・備考等で説明します。また、水害ハザードマップ上の所在地については、専用の説明事項として確認します。
対象範囲を確認する公式資料:現行施行令3条宅建業法35条・47条国交省の法令概要一覧水害リスク情報の重要事項説明
役所調査を効率よく進めるには?
- 売買対象の全筆と、買主の予定を確認する
登記情報、公図、位置図、測量図等で地番と敷地範囲を示します。私道持分、離れた附属地、マンションの複数の敷地も含めます。建替え・増築・造成・掘削・用途変更等の予定も尋ねます。分合筆等があれば旧地番も確認します。
- 所在地の公式サイトで、不動産調査案内を探す
『自治体名+不動産調査』『自治体名+重要事項説明+調査』『自治体名+法令上の制限+窓口』で検索します。公式サイトの窓口一覧、都市計画情報、建築・開発調査案内を確認し、資料の更新日も記録します。
- 地図・一覧で予備調査し、問い合わせる項目を決める
都市計画、文化財、土砂災害、河川、土壌等の公式図・台帳を確認します。地図の縮尺、表示する項目、更新日、対象地の位置を確認し、区域境界や不明な地番を照会用図面に記します。地図検索で表示されなかっただけでは、非該当と判断しません。
- 担当を確認し、同じ部署への質問をまとめる
法令ごとに、市区町村・都県・国のどこが回答するかを確認します。地番一覧、対象範囲を囲った図、予定工事を送付又は持参し、区域の有無と手続の要否を尋ねます。来庁予約、閲覧・写しの取得方法も事前に確認します。
- 回答の根拠と未解決事項を記録する
回答日、部署、担当者、提示した図面、根拠となる指定図・台帳・条例、回答の内容を保存します。『区域外』という回答が、どの法令・範囲についての回答かを明記します。計画未定で手続を判断できない場合は、何が決まれば判断できるかも尋ねます。
- 契約前に残った項目を確認し、重説に記載する
一部指定、資料の不一致、買主の計画変更、未回答の項目を再照会します。建築の可否、費用、契約前届出など取引に影響する事項が未確定なら、追加調査と契約日程を検討します。未確認と書くだけで調査を終えないでください。
窓口での質問例
『○市○町○番○ほか、別紙で囲った全筆の売買について、重要事項説明書を作成しています。買主は既存建物の解体と戸建ての新築を予定しています。以下の項目について、御担当の範囲を教えてください』と伝えます。工事が未定なら、未定と伝えてください。
- どの指定・制限に該当しますか?区域名、法令・条例の根拠、告示日・番号を教えてください。全部か一部か、添付した図のどの範囲が対象ですか。境界が分かる図面を取得できますか。
- この売買と予定工事には、どの手続が必要ですか?売買契約前の届出、工事前の許可・届出、着手できる時期を確認したいです。工事規模や用途による基準、例外、既存の許可条件も教えてください。
- 変更の予定や、別の担当への確認はありますか?指定変更が告示済み又は手続中なら、施行日と確認資料を教えてください。今回の回答に含まれない事項と、その照会先も教えてください。
- 重説の根拠として保存できる資料はありますか?指定図・台帳・条例の該当箇所、証明書、照会回答等の取得方法を確認したいです。公開地図だけでは判断できない事項はありますか。
部署別に確認する、その他の法令上の制限チェックリスト
次の表は、東京23区・埼玉県の物件で調査先を分けるための代表項目です。この表だけで全法令を確認したことにはなりません。現行施行令3条、使用書式、自治体の案内を照合し、残る法律も『非該当の根拠』又は『照会先』を調査表に記録してください。部署名は自治体によって異なります。
| 分野・法令 | 見る資料・照会先 | 確認して記載する内容 |
|---|---|---|
| 景観法 | 景観計画・区域図・届出基準。市区町村又は都県の景観担当。 | 区域・地区名、対象行為、外観・色彩等の基準、届出と工事着手の条件。市区全域が計画区域の場合もあるため、地図上の個別表示だけで判断しません。 |
| 緑地・風致・公園・歴史的な地区等 | 都市計画図、指定図、計画・協定。都市計画・緑地・公園・文化財等の担当。 | 都市緑地法、首都圏近郊緑地保全法、生産緑地法、自然公園法、都市計画法の風致地区等を区別。建築・伐採・土地変更の制限、協定が対象地にあるかを確認します。 |
| 区画整理・再開発・住宅地等の整備 | 事業区域図、認可・換地資料、処分条件。市区町村・都県・施行者。 | 対象事業、建築等の制限、許可、換地・使用収益の状況、権利処分の制限。土地区画整理事業の調査と記載も参照します。 |
| 都市再生特別措置法等 | 立地適正化計画、誘導区域図、届出案内、協定等。都市計画担当等。 | 居住誘導区域・都市機能誘導区域との関係を確認します。予定する開発・建築の用途と規模に応じた届出、対象地の協定等があれば、内容と手続を記載します。 |
| 国土利用計画法・公有地拡大推進法 | 区域図、面積基準、届出案内。土地政策・都市計画等の担当。 | 取引の規模と区域、届出者、契約前か契約後か、譲渡の制限。国土法・公拡法の調べ方で基準を確認します。 |
| 農地法 | 農地台帳、現況、転用履歴、許可・届出資料。農業委員会等。 | 登記地目だけでなく現況も確認。市街化区域等の別、売買・転用の目的に応じた手続を農地法の重説記事で確認します。 |
| 盛土規制法 | 規制区域図、許可・検査・既存造成資料。開発・盛土担当。 | 区域の種類、対象工事、許可・届出、既存の擁壁や造成の記録。盛土規制法の調査と記載を参照します。区域内だから危険な盛土がある、とは判断しません。 |
| 河川法・特定都市河川法・水防法等 | 河川区域・保全区域等の指定図、流域図、台帳。河川管理者・流域の担当。 | 敷地がどの指定範囲にあるか、掘削・工作物等の許可、雨水浸透を妨げる行為の手続。特定都市河川の制限も確認。洪水ハザードマップとは別です。 |
| 砂防・地すべり・急傾斜・土砂災害等 | 各法の指定図・告示、条例、許可基準。都県の砂防担当・県土整備事務所等。 | 砂防指定地、地すべり防止区域、急傾斜地崩壊危険区域、土砂災害警戒区域・特別警戒区域等を区別。造成・掘削や建築への制限と、災害関係欄に書く指定を確認します。 |
| 森林法・自然公園等 | 地域森林計画対象民有林・保安林・自然公園の図と指定資料。林務・自然保護担当。 | 伐採・開発・土地変更の規制、手続、管理に関する権利や協定。登記地目が山林かどうかだけで判断しません。 |
| 文化財保護法 | 遺跡地図、史跡等の指定資料。文化財担当・教育委員会。 | 周知の埋蔵文化財包蔵地と、史跡等の指定を区別。包蔵地に該当したときの手続、現状変更の許可、試掘・発掘、工期・費用を確認します。 |
| 土壌汚染・廃棄物等 | 指定・解除台帳、範囲図、土地利用履歴、廃棄物関係の指定。環境担当。 | 区域の種類、対象物質、掘削・搬出手続。土壌汚染対策法の調査に加え、廃棄物処理法の指定等も確認。非指定を無汚染という意味で説明しません。 |
| 道路予定区域・土地収用・鉄道等 | 区域図、告示、事業資料。道路管理者・事業担当者。 | 都市計画道路の計画線とは別に、道路法の道路予定区域、土地収用法等の事業による制限がないかを確認します。区域・事業名・制限内容を記載します。 |
| 航空・港湾・海岸等 | 制限表面・区域図、分区、指定資料。航空・港湾・海岸の管理者等。 | 建物の高さ、土地利用、工事への制限を照会。空港や水際からの距離だけで非該当と判断せず、敷地の位置と予定する高さ・工事を示します。 |
| 重要土地等調査法 | 内閣府の重要土地ウェブ地図、区域一覧・届出案内。内閣府。 | 注視区域と特別注視区域を区別。特別注視区域の対象取引では双方の契約前届出を確認します。自治体GISに表示がないことだけで対象外と判断しません。 |
ほかにも、マンション・長期優良住宅等に関する容積率の特例、特定の事業で造成された敷地の処分制限、各種協定などがあります。既存建物の認定・許可書、売主の取得時の契約、管理組合の資料も確認してください。マンションの一室の売買でも、敷地の指定や開発時の許可条件、協定を調べます。
売買契約前の届出は、最後にまとめて調べない
例えば重要土地等調査法の届出は、特別注視区域内の原則200㎡以上の土地・建物の対象取引について、売主・買主双方が契約前に行います。土地は原則1筆ごと、建物は一つの建物ごとに各階の床面積の合計で判定します。単なる注視区域は、この届出の対象ではありません。
マンションは専有部分の床面積だけでなく、敷地全体の面積に敷地権の割合を掛けた面積が200㎡以上の場合も届出が必要です。契約後の分合筆、一部だけ区域内の場合、登記と実測の面積が違う場合も、内閣府のFAQで取扱いを確認してください。
公拡法など契約前の手続があるものは、物件調査の早い段階で確認し、提出者と提出時期を決めます。届出後に譲渡の制限がある場合は、その期間も契約日程に反映してください。
法令一覧と国の届出案内:現行施行令3条の対象規定国交省|各法令の概要内閣府|区域指定と地図内閣府|契約前の届出
埼玉県・東京23区では、どの順番で調査先を確認しますか?
埼玉県は、市町村の案内から法令別の所管を確認する
埼玉県GISと県の都市計画図で予備調査ができます。県の都市計画図は広域の確認用で、詳細は各市町村の都市計画担当課へ必ず確認するよう案内されています。文化財、土壌汚染、河川等は、それぞれの指定図・台帳・担当窓口の案内も調べます。
| 調べる項目 | 埼玉県での調査先の探し方 |
|---|---|
| 都市計画・景観・地域の条例 | 所在地の市町村の都市計画図、景観計画、条例・不動産調査案内を確認し、各担当課へ照会します。境界付近は、地番と対象範囲の図を示してください。 |
| 開発・盛土・建築 | 開発許可は県の許可権者・窓口一覧で所在地の担当を確認します。盛土規制法と建築については、それぞれの公式窓口案内を確認してください。開発許可の一覧から他法令の所管を推定しません。 |
| 土壌汚染 | 土壌汚染対策法の指定区域について、さいたま・川越・越谷・川口・熊谷・所沢・春日部・草加・久喜の9市は各市へ照会します。それ以外は県・管轄の環境管理事務所の案内を確認します。県が掲載する指定区域一覧には、この9市の情報は含まれません。 |
| 農地・文化財 | 農地は所在地の農業委員会等、埋蔵文化財は市町村の文化財担当へ、全筆と予定用途・工事を示して照会します。県の地図を確認した場合も、その地番への適用と必要手続を尋ねます。 |
| 河川・砂防・森林・国の規制 | 市町村の案内、県の各法令の窓口・管轄表から、河川管理者、県の出先機関、国の担当等を確認します。区画整理等の施行者への確認が必要な項目も調査表に記録します。 |
さいたま市は、北部・南部と調査事項で窓口を分ける
さいたま市の都市計画・建築・土木の窓口一覧では、北部は西・北・大宮・見沼・岩槻区、南部は中央・桜・浦和・南・緑区です。都市計画指導課、建築指導課、建設事務所では調べる内容が異なります。土壌は環境対策課、農地は農業委員会、文化財は文化財保護課へ照会します。所在地の区と担当を確認し、電話・メール・窓口閲覧等の照会方法を尋ねてください。
道路の認定・境界と建築基準法上の道路種別を調べる場合は、さいたま市の道路調査窓口も参照できます。
埼玉県・さいたま市の公式資料:市の事項別窓口県の都市計画図県GIS開発許可の所管土壌汚染の指定区域・所管
東京23区は、所在地の区の不動産調査案内から調べる
区のGIS、都市計画情報、建築・道路・環境・文化財の調査案内を先に確認します。同じ23区でも、資料の名称、公開範囲、担当、予約・閲覧方法は異なります。区域指定の有無は、対象地のある区の最新資料で確認してください。
新宿区の不動産調査用案内は、都市計画・道路だけでなく、景観、土壌、文化財、河川、航空制限等の調査先を掲載しています。次は新宿区の例です。他区の物件は、その区の案内で確認してください。
| 新宿区の例 | 案内に記載された照会先 |
|---|---|
| 景観・文化財・土壌 | 景観は景観・まちづくり課、文化財は文化観光課文化資源係、土壌は環境対策課公害対策係。法令ごとに照会先を分けます。 |
| 河川法の河川区域 | 東京都第三建設事務所工事第二課測量担当。河川区域・保全区域等の範囲図と、対象工事への制限を尋ねます。 |
| 道路法の道路予定区域 | 国道は東京国道事務所代々木出張所、都道は第三建設事務所、区道は土木管理課用地係。道路の管理者を先に確認します。 |
| 航空法の建造物の制限 | 国土交通省東京航空局。所在地と予定する建物の高さ等を示し、対象となる制限を確認します。 |
都施行の計画道路、都の所管する建築物、国・都の管理する河川や道路なども、区の窓口案内で別の照会先が案内されることがあります。対象地を示して、どこへ確認すればよいかを先に尋ねると、来庁先の間違いを減らせます。
道路の調査先は東京23区の道路調査窓口でも紹介しています。国交省の都道府県別照会先一覧も参考になりますが、令和8年10月5日に確認した同一覧(令和7年3月3日更新)では、埼玉県・東京都の欄は空欄です。自治体・各法令の公式案内から照会先を調べてください。
東京で調査先を探す資料:新宿区|不動産調査用案内(令和8年4月1日更新)国交省|都道府県別照会先一覧
調査表と重説には、何を残せばよいですか?
調査表の記入例
社内の調査表は、法令又は確認事項ごとに一行作り、対象筆、所管、確認結果、根拠、確認日、残る質問を記録します。空欄を残さず、未確認なら未確認と書きます。次の表は架空例です。非該当の行にも根拠を残してください。
| 確認事項・状態 | 根拠と保存する記録 | 次にすること |
|---|---|---|
| 景観計画区域:該当 | ○市景観計画・区域図、○月○日景観担当の回答。○番○の全体が○地区。 | 買主の新築計画について届出対象規模、色彩・外観基準、着手時期を確認して記載。 |
| 河川保全区域:非該当 | ○河川管理者の○月○日回答。別紙で囲った○番○・○番○が区域外。照会図と指定図を保存。 | 非該当の判断を対象筆と確認日に限定。他の河川・水害の調査結果とは区別。 |
| 文化財:要追加確認 | 遺跡地図で敷地付近が包蔵地境界。担当への照会前で範囲は未確定。 | 全筆・掘削範囲を示して、包蔵地との関係と届出・試掘等を照会。 |
| 重要土地等調査法:未確認 | まだ公式区域図・届出要件を確認していない。 | 区域・面積・取引形態を確認。対象なら契約前届出を契約日程に合わせて準備。 |
『要追加確認』は資料の不一致や境界等の問題が分かっている状態、『未確認』は必要な調査をまだしていない状態です。どちらも『非該当』ではありません。問い合わせたが回答がない場合も、回答待ちと残る質問を記録します。
重説は法律名だけでなく、制限の概要・備考にも書く
該当法令の欄に加え、区域・指定の名称、対象範囲、制限される行為、必要な手続を記載します。買主の予定について窓口で確認した場合は、確認した計画の条件と回答も説明してください。図を添付する場合は、対象地と指定範囲を識別できるようにします。
| 架空例の前提 | 制限の概要・備考の記載例 |
|---|---|
| 景観区域内・新築計画の届出対象を確認済み | 本物件は○市景観計画の○地区内にあります。令和8年○月○日、○市○課に提示した別紙新築計画は、景観法及び○市条例に基づく届出の対象と回答されています。届出対象行為、外観・色彩等の基準及び工事着手の条件は別紙資料のとおりです。計画変更時は、変更内容に応じた手続の確認が必要です。 |
| 対象全筆について、特定区域の区域外と回答 | 令和8年○月○日、○○事務所○課に別紙対象図の○番○・○番○を照会し、○○法に基づく○○区域には該当しないとの回答を受けています。根拠は別紙指定図及び照会記録です。本確認は、当該区域への該当性についての回答です。 |
| 一部区域内・対象範囲と許可条件を確認済み | 本物件のうち別紙指定範囲図の着色部分は、○○法に基づく○○区域内にあります。当該部分で予定する○○工事には、○○条に基づく許可が必要です。令和8年○月○日の○○課への照会内容及び許可条件は別紙のとおりです。許可の取得時期、費用負担及び引渡条件について、売主・買主間の協議が必要です。 |
上の例は、その前提どおりの資料と回答が得られた場合の文例です。許可・届出が不要と回答された場合も、指定区域そのものがないという意味に変えないでください。予定工事の規模が小さいために手続が不要なのか、区域外なのかを区別します。
境界や適用が不明な場合は、契約前に追加調査する
資料から『区域境界付近』としか分からない場合は、『○○区域との関係について○○課へ照会中。対象図の○番○の一部に適用されるかは未確定』のように、判明している事実と未確定事項を下書きに記録します。担当課へ地番と範囲図を示して追加照会し、建築可否や費用に関係する事項は、回答を得てから契約条件を決めます。
- 外観・用途・工事の計画変更景観・緑地・森林等の制限を見落とすと、外壁の色、建物の形、伐採・造成方法などの変更が必要になる場合があります。設計費や工事費への影響も説明します。
- 工事着手・引渡しの遅れ文化財の試掘・発掘、土壌調査、許可や届出の期間を見込まなければ、予定の着工・引渡しに間に合わないおそれがあります。必要な協議がいつ終わるかも確認します。
- 売買前の手続の失念公拡法や重要土地等調査法等の契約前手続を忘れると、日程の見直しや法令上の問題が生じ得ます。手続の担当者と提出時期を早めに確認します。
- 費用や契約条件をめぐる紛争追加調査・対策費を誰が負担するか、予定の利用ができない場合どうするかが不明なまま契約すると、当事者間の紛争や調査・説明責任の問題になり得ます。『買主了承済み』だけで済ませません。
法令上の制限の調査から、重説ドラフト作成まで対応します
- 売買対象全筆と自治体・都県・国の調査先の確認
- 指定図・台帳・条例と行政回答の照合
- 制限の概要・必要手続・未確定事項の記載
- 埼玉県全域・東京都23区の売買物件に対応
標準的な1物件88,000円(税込)、公的資料取得実費は別途です。必要な個別調査や許可・届出申請の扱いは事前に確認します。最終確認と宅建士による説明は、取引を担当する宅建業者で行います。
調査先が複数に分かれる物件は、所在地、地番、売買資料、買主の予定をお知らせください。
物件調査・重要事項説明書の作成を相談する埼玉県全域・東京都23区/売買物件法令上の制限の調査で、よくある質問
いつもの地域なら、前の物件の調査結果を使えますか?
窓口一覧や質問項目は再利用できますが、別の物件の非該当という結果は使えません。指定範囲、地番、買主の計画、確認日を今回の物件で調べます。同じ物件でも、過去の重説を最新資料と照合してください。
オンラインで調べれば、役所へ行かずに重説を作れますか?
公開台帳や公式図で明確に確認でき、電話・メール等で必要な回答が得られる事項はあります。ただし、窓口閲覧や来庁予約が必要な資料もあります。訪問を省くことより、対象地の指定と制限を根拠資料で確認できるかで判断します。
指定区域の近くなら、必ず法令上の制限として書きますか?
距離だけで記載の要否を決めず、その制度の指定範囲と、対象地・予定工事に及ぶ制限を確認します。区域外でも買主の判断に関係する周辺の事実は、内容と根拠を確認して説明します。
買主の建築計画が未定なら、何を書けばよいですか?
現在の指定と一般的な制限・手続を調べて記載し、特定の建築計画について許可や適合を確認したとは説明しません。買主が想定する用途や規模があれば、契約前にその条件を示して照会します。
マンションの一室でも、敷地全体を調べますか?
敷地が複数筆ある場合も、その全体について確認します。敷地権になっていない土地や附属地を含む権利の範囲を登記・管理資料で特定し、指定、協定、開発時の許可条件等を調べます。管理資料と、行政の指定図・台帳・回答を照合してください。